毎年正月と8月に東京ビッグサイトで開催される骨董ジャンボリーに。
主目的は人形制作に使う諸々(着物だけじゃなく帯留めに使えそうな小物類など)だが、つい、ほかのものにも目移りがしてしまう。 ☞
薔薇柄の銘仙、花柄刺繍の帯、ピンクの帯揚げ、麻の絽と薄地の白の襦袢。
ビラ簪。
筥迫を作る際の材料になる。といっても筥迫まではまだ手が回らないでいるんだけど…。
ガラスのスプーンと象牙の耳掻き。
耳掻きはかんざしに使えそうだな。(スプーンは…?)
羽子板と羽根。
なんにするのかと聞かれてもねぇ…。
ドイツ INSEL-BÜCHEREIから1939年に出版された本。
Maria Sibylla Merianというひとの実に繊細な石版画が収録されている。
若き高峰秀子のプロマイド。サイン(印刷)付き。
おそらく、右は17歳(「馬」「秀子の車掌さん」昭和16年の頃)、左は20歳(「四つの結婚」昭和19年の頃)であろう、と私は断言する!
それにつけても、高峰秀子に匹敵する女優が今日存在するだろうか!?
フック。
これは実用品ですな。
名著の復刻版。
「邪宗門」(白秋)、「月に吠える」「青猫」(朔太郎)、「赤光」(茂吉)、「測量船」(達治)「春琴抄」「盲目物語」(潤一郎)。
なんとこれらがみな1冊500円!
「春琴抄」は私がもっともあっちの世界に連れ去られた小説。
独特のリズムで打たれた句読点の文章。変体仮名まで使っていて、こんなレイアウトで読んだら、ますます正気をなくしてしまいそうだ。
「盲目物語」。
本文は明朝体だが、特にひらがなは行書っぽくて、谷崎のぬらぬらとうねる文体にぴったりだ。
活字にまでこだわったんだね。
どれも、使われた紙質や、天の金箔、ペーパーナイフでページを開く綴じ、奥付の検印、巻末に付された出版物の広告まで、実に精緻に復元されている。これをつくるのにどのくらい手間とコストがかかっただろう。それがこんな微々たる対価とは。売れ残っていたものか。
昭和51年、ほるぷ出版の制作。えらい!