金魚:芸能界に大きな動きが見られた。
過日、新たに大型新人がデビュー。
華々しく登場したのは、オランダ獅子頭の ‘めぐみ ’。ど派手な色彩と麗々しい鰭、いかにも純朴そうな童顔がファンのハートをわしづかみにするのは必至と、その一身にスターダムへとの期待が寄せられている。 ☞
めぐみが所属する童泉坊プロダクションが彼女をデビューさせたのは、大正時代に作られたという歴史ある水槽。
ところが、ここでトラブルが発生。この水槽には、以前から桜東錦の‘ みどり ’がおり、かつての朋友、キャリコ東錦‘ かおる ’が急逝してからは一人舞台をつとめてきた。
そこに突如、鳴り物入りでめぐみが入ってきたから穏やかではない。ことにつけ突っついたり追い回したり。めぐみは極力事を荒立てないようにしているようすだが、このままでは、ストレスがたまるのではないかと危惧された。
そこで同プロダクションは、協調性を涵養すべく、みどりをより収容人員の多い大水槽に移籍させることを決断。大正水槽は当面めぐみに委ねることとなった。
元々多動性障害が疑われているみどりは、当初ここでもこの水槽で活動してきた照美や雅代にちょっかいを出して嫌がられていたが、最近になってようやく落ち着いてきた様子である。
初めのうちはみどりを敬遠していた丹頂の照美は、鷹揚な性格でみどりとは正反対だが,しだいに彼女とも馬が合ってきたか、しばしば二人でデュエットするようすも見られる。
また、既報のとおり、黒出目金から赤出目金へと華麗な変身をとげた正治改め雅代。
彼-彼女は、実は性同一性障害などではなく、単なる女装趣味なのではないか、という口さがない噂も聞かれるが、そんな世間の雑音にも動じることなく、淡々とマイペースを貫いている。
一方、雅代にスターの座を追われた形になって引きこもり状態が憂慮されたツネ子について、童泉坊プロはついに彼女を芸能界から引退させることを決断。
療養を兼ね、メインステージから離れた小振りな金魚鉢へと移り住む運びとなった。
当初はそれでもじっと物陰に隠れるような姿が目立ったが、しだいに泳ぎ回ってガラスの外に関心を向ける様子も。時には、早くエサを寄こせというかのようなかつては見られなかったアクションを見せることもあるという。
彼女の芸能界復帰は?という質問に対して、同プロの担当マネージャーは、「それを判断するのは時期尚早。そのような期待もないことはないと承知しているが、このままひっそりと暮らしていくという選択肢があってもいいのでは」と語っている。
【金魚芸能ジャーナル】