
東京ビックサイトで骨董ジャンボリー。
外国人もずいぶん増えてきたみたい。
買う気もなく眺めていると、店主がそれと分っていながら品物についての蘊蓄を説きはじめる。ヒマなんだな。
年金問題について話しかけてくる店主も。こっちもヒマな客だとみられたか。 ☞

以前ほど食指の動くことが少なくなったのは、こちらの好奇心が衰えてきたのか、それとも理性を失うほどの品が並ばなくなってきたせいか。
「色名総鑑」。昭和6年、和田三造著。
和田三造というのに、ピンとこなかったが、あの「南風」(教科書にも載る、筏のような船のうえに筋骨逞しい男が南風に吹かれて立っている油絵)の作者だ。この人は日本標準色協会というのを立ち上げたり、衣笠貞之助の「地獄門」の色彩・衣装デザインを担当したりもしていたのだ。
「色名総鑑」はウィキペディアでも、和田三造の主要な業績として紹介されている。