泥付き牛蒡に異変が!
ネズミが現れて齧ったのだ。
何年かごとに突如出没して痕跡を残していく。 ☞
戸棚にいれていた米袋も破られた。
痕跡を認めたら、直ちにすべての食料を、彼が近づけないところに収納し直さなくてはいけない。(冷蔵庫、米櫃のなか、意外に有効なのはテーブルの上。ネズミ返しのかたちになっているので、登って来れない。)
今回はすぐに処置したおかげで、どうやらふたたびは現れていないようだ。
だが、のんびり構えてたかをくくっていると、とんでもないことになる。
最初に出現したのは、10年以上前だったか。
最初に齧られたのは、石けん。小さな櫛で削ったような妙な跡があるな、と思ったのが始まり。
それからリンゴが齧られ、流しの三角コーナーから焼き魚の骨が引っぱり出されてきれいな形になって床に落ちていた。
ネズミの忌避剤(猫の匂い?)を置いても効果なし。殺鼠剤は天井裏なんかで死なれるのはいやなので避け、ゴキブリホイホイのネズミ版を配置することにした。
ところが、奴は賢い。何枚かを工夫して置くのだが、見事にそれを避けて活動する。(例えば、三角コーナーのうえに"さりげなく"置いても、それに触れることなく自分の好物を取りだすのだ。)
そのうちに狼藉はどんどんエスカレート。庖丁の角巻(これは水牛の角だ)まで齧られた。
さらにまいったのは、アルミコーティングした袋に入っていたスポーツドリンクやココアパウダーを食い破って、これに文字どおり味をしめたか、家じゅうのアルミ袋を齧るようになった。(歯科医用石膏の袋などもやられた。)
そして、多分、銀杏を殻ごと食ったら、これも気に入って、それに類するものとでも思ったか、ついにヒノキの柱まで齧るようになってしまった。
これはやばい! 配線でも食いちぎられたら大変だ。
ネズミというのは、臆病で慎重なので、専門業者でも捕えるのはなかなか簡単にはいかないらしい。
頼るのはこのネズミ捕りのみ。だが、チーズのカケラの囮くらいではおいそれと引っかからない。こちらの工夫をあざ笑うかのように着々と成果を上げていく。
ところが、ある夜に半ばやけくそでもはやなんの工夫もなく、投げやりな形でこれを何枚か調理台周りに置いておいたら、翌朝、見事にべったりとこの粘着版に貼りついたネズミが、身動きもできず横たわっていた。やれやれ。
教訓。食料はできるかぎりネズミに食われないところに置いておくべし。(でも、三角コーナーとか石けんとか、どうしようもないけどね。)
(彼等の好物はさまざま。あるネズミは、三角コーナー漁りの形跡からグリーンオリーブが大好物なことが判明。これを囮にしたら、この誘惑に勝てなかったようで、あっけなくネズミ捕りに御用となってしまったのだった。)