庭になにか赤いものが…、と思ったら、のうぜんかずらの花が咲いているのだった。
のうぜんかずらといえば、7月頃から咲く夏の花(夏の季語にもなっている)のはず。
一昨年、山茶花の木が枯れてしまって、なんとも殺風景になってしまったので、一計を案じてこの根元にのうぜんかずらを植えることにしたのだった。 ☞
木に絡みつく蔓性の花だから、ちょうどいいと思ったのだ。夏にはさぞ、鮮やかに咲き乱れてくれるだろう。
然るにあにはからんや、去年の夏も、今年の夏もまったく咲かない。本来なら、やたらにたくさんの花が咲くはずなのだ。もしかして、これ、のうぜんかずらじゃないんじゃないか?
そんな疑念を呈していたら、忘れたころに2輪だけぽつんと咲いた。
うーん、我が家の花ってどうもピントはずれなんだよなあ…。
角折れし少年の影消え失せぬ のうぜんかづら狂ひ咲きけり