テニスコートへの川沿いの植え込みに白い曼珠沙華が。こんなの去年まではなかったぞ。
ネットで調べてみたら、関東ではごくめずらしいけど、九州では自生しているのだとか。いつのまにだれが植えたのじゃろか。 ☞
赤い曼珠沙華は原種だけれど、白いのは赤と黄色いのを交配させてできるのだそうな。摩訶不思議。
白曼珠沙華の花言葉は“また会う日を楽しみに”、“思うのはあなたひとり”。
赤いのは“情熱”“再会”“悲しい想い出”。
でも、やはり曼珠沙華は赤じゃね。
そういえば、山口百恵に‘曼珠沙華-マンジュシャカ-’というすごい歌がありましたねえ。百恵の歌ではこれと‘横須賀ストーリー’と‘夜へ…’が私のベストスリー。(いずれも阿木燿子、宇崎竜童の詞・曲ですね。)
曼珠沙華は北原白秋が2編の詩にしていて、どちらもなかなかのインパクト。
曼珠沙華
ゴ ン シ ヤ ン
GONSHAN.GONSHAN.何処へゆく。
赤い、御墓の曼珠沙華(ひがんばな)、
曼珠沙華、
けふも手折りに来たわいな。
…
ちやうど、あの児の年の数。
…
何時まで取つても、曼珠沙華、
曼珠沙華、
恐や赤しや、まだ七つ。
彼岸花
…
憎い男の心臓を
針で突かうとした女……
もしや棄てたら、きつとまた。
どうせ、湿地(しめぢ)の彼岸花、
蛇がからめば
身は細る。
赤い湿地の彼岸花、
午後の三時の鐘が鳴る。
◇
“曼珠沙華”は山田耕作が、“彼岸花”の方は團伊玖磨*が曲にしていて、いずれも伊藤京子のソプラノに三浦洋一が伴奏している至高絶妙の録音がある。
* オペラ「夕鶴」、童謡「ぞうさん」、「ラジオ体操第2」を作曲した人です。