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黄昏の一眼レフ

 

 愛用の一眼レフの調子がおかしくなって、ついにマニュアルでも焦点を合わせられなくなった。

 だが時代はミラーレス。今や一眼レフを製造するのはニコン、キャノン、ペンタックスだけ。ずっとオリンパス派だったが、とうとう宗旨替えせざるをえまい。

 ど素人同然なのに、いかにもカメラマニアっぽくて嫌だけど、ニコンにするか ―。ところが…   ☞

 

 澱嘴亀等で一番低価の本体とこれまで使っていたのと同じようなレンズを買おうとしたら、なんと3か月待ち。ニコンももう一眼に力を入れていないのが歴然だ。

 だが、今のカメラでいかれてるのは多分レンズ部分だけで、本体はまだ行けるのではないか。本体を変えると、操作もまた覚えなおさねばならない。面倒だ。

 そこで、甘損で同じレンズの中古を探す。や、あるある。‘非常に良い’から‘可’まで13点も出品されているぞ。“理由の如何を問わず返品OK”という良心的そうな業者の‘非常に良い’を注文。

 届いたのは元箱・取説・業者の保証書まできれいに揃った新品同様のもの。さっそく装着してみれば、スムーズに稼働する。元々上代4万くらいの製品が15,800円。10万超の出費を覚悟していたのが、これは思わぬお買い得じゃね。

 

 でもほんとは、もうミラーレスか。軽いし。

 フィルムカメラからデジカメにするときも、ちょっと抵抗したんだけど、ついに故障して修理もままならぬようで諦めた。

 デジカメになってみればこれはこれですこぶる便利。第一、フィルムじゃ、ブログには載っけられんよな。

 いずれ一眼レフもミラーレスに席捲されちゃうんだろうなあ。

 そんなに一眼レフにこだわるなら、さぞレンズ交換なぞにもご熱心でしょうねえ、などと問われれば、恥ずかしながら使っているのは35㎜単焦点のマクロレンズ1本だけなのだ。


 たしか、殆ど人形を撮ることにしか関心がなかったから、店員に相談して勧められたんじゃなかったかな。

  詳しいことには不案内だけど、35㎜というのは、広角でも望遠でもない等倍、つまり見た目のままに撮影されるレンズ。上の福松は左が携帯用のデジカメ(サイバーショット)、右がこのマクロレンズ。ね、自然でしょ。

 しかもマクロだからぐっと寄っての接写はお手のもの。たとえばこんなふうに。もちろんポートレートや風景を撮ることもまあ普通にできる。

 

 でも、巨樹なぞを撮るには不便なことも。単焦点だから、よほど後ろに下がらないと全体を写せないのだ。

 で、中古レンズに味を占めて、使ったこともないズームレンズも買うことにした。なんと‘良い’で3,960円! これには元箱も取説も付いてませんけどね。今度の‘巨樹ぼっちツアー’はこれで決まりじゃね。

 遅ればせながらやっと一眼レフの使用者らしくなってきたのう。