もう枯れるばかりの朝顔の鉢に、忘れたころ貧弱な花が出現することがある。
こういう花のことをいう言葉ってあるのかな。菊なら‘残菊’、桜だと‘名残の桜’などというが ―。でもこれらは元々から咲いていた花がしぶとく咲き残ったものだろう。
朝顔は‘一日花’だからちょっと違う。出遅れたタイミングで貧弱な姿を晒す。‘無惨の朝顔’? ― いささか身も蓋もないか…。‘残夢の朝顔’ちときれいすぎる? ま、‘残余の朝顔’あたり…では如何?
垣ほ荒れさびしさまさるとこなつに露おきそはむ秋までは見じ 紫式部
オシロイバナ。
これも初夏から咲いていたはずの一日花。午後には凋むツユクサとは反対に夕方から開花する。
でも花にみえるのは実は萼。
‘花’が筒状なので、蜜を吸えるのはスズメガのような夜行性の鱗翅目だそうです。
ヒルガオ?と思ったのが、葉の形がちがう。どうやらヘブンリーブルーという西洋アサガオらしい。
以前我が家の庭に宿根アサガオというのを植えたら猛烈ないきおいで家を覆いつくしだして往生したことがあったけど、その同族かな。でも野生ながら(だれかが植えたのか?)ちょっと上品な趣きですね。
朝顔とちがって、これは晩秋まで咲くらしい。
マツヨイグサ。
8月の末に咲いていたもの。
3時過ぎた頃なので、まだ完全には開花してません。‘宵待草’だからね。黄色くないのを‘月見草’と呼ぶとかいう人もいるけれど、ちょっとそのへんの区別はごちゃごちゃでよく分からん。
金木犀がやっと匂いはじめた。
去年は9月の初めに咲いていた(とラジオの気象予報士が言ってました)。
今年の花はみんな遅いのかな。