歌舞伎座で鏡花の「天守物語」を観る。
もちろん玉三郎の当たり役だけど、今回主役の富姫を演じるのは七之助。玉三郎は演出と脇の亀姫を演じる。
席は前から6列目。やや上手に寄っているとはいえ絶好の席だ。 ☞
前半の「猩々」の松緑と勘九郎もよかったし(しかし歌舞伎役者の体幹の見事さよ)、「天守物語」も十分堪能できた。
七之助は当然玉三郎から多くを伝授されているだろう。玉三郎の富姫を見たことがないからなんともいえないけれど、その仕草と口跡は玉三郎を彷彿とさせる。
作曲は唯是震一、音響や照明もふくめた舞台づくりもよかったなあ。
芝居がはねたあとは蕎麦だ。
8丁目の‘伍法’に。
合鴨の炙り焼き、白子天、茄子揚げ出し。酒は‘雨後の月’‘みむろ杉’。旨し。
〆のせいろ。う~ん、しかしこれは期待外れだな。閉店近くだったせいもあるのか、蕎麦がもう死んでいる。
居酒屋としてはまずまずだけど、蕎麦屋としてはいまいちですな。残念。