
ラジオ放送開始100年の今日、音楽放送を振り返る特番がNHK・FMで流れる。
服部幸三と皆川達夫の「バロック音楽のたのしみ」、小泉文夫の「世界の民俗音楽」、油井正一の「アスペクト・イン・ジャズ」、渋谷陽一や坂本龍一らの「サウンドストリート」…。
70~80年代はFMが音楽文化の水先案内役。音楽情報は殆どラジオから仕入れた。 ☞
FM情報誌というのがあって(「週刊FM」と「FMfan」だったな)、掲載の番組表にはオンエアされる曲名、演奏者、演奏時間が漏れなく記載されていた。東日本の‘東版’にはNHK・FMとFM東京だけだったが。
そのデータをもとに収録時間の合計に見当をつけ、見合うカセットテープをデッキにセットし、いつでも押せるようにスタートボタンに指をかけながら聴き耳をたてる。90分テープなら片面45分だからどこで表裏を折り返すかが悩ましいところだ。表を早めにひっくり返してしまうと、裏の時間が足りなくなったりするのだ。
今でもNHKFMは浪花節からオペラ、民俗音楽からヒップホップまでを流す。愛聴するゴンチチの「世界の快適音楽」のように2時間近い長尺番組も少なくない。「オペラファンタスティカ」にいたっては4時間だ。CMで細切れになりながら台本に急き立てられるように和洋のポップスばかりを流す民放には逆立ちしてもかなわない芸当だ。
だが、NHK経営委の経営計画では、ラジオ第2とFMを統合してしまうという。音楽番組と語学番組をどうやってシャッフルするつもりか。証券会社の名誉顧問ごときには音楽文化のなんたるかは聞こえないはなしなのだろうか。
テレビも持たないから、NHKテレビにはとんと縁がないが、もうエアチェックすることもほとんどなくなったけれどNHK FMはなんとしても現在のスタンスを愚直に貫いてもらいたいものだ。