余計なお世話?

 

玉造命 -究極の球を求めて? 

 

 完璧な球 -真球- を造ることは不可能なんだそうだ。(地球上では重力があるのでわずかでも歪みが生じてしまう、とか、物質は分子や原子で構成されているから、とか、円周率が無限に続く無理数だから、とか…。) なので、ボールベアリングに使うような球でも完璧なものはなく、その完全さが‘真球度-μm’なる指標で表される。

 ― などという与太話はさておき、さて、球体関節人形の球である。

 もし完璧な球の凹凸で関節を作ったら、ボールベアリングのように滑ってしまうのではないか…。だが、どちみち真球というものとは程遠いものしか作れっこないのだから、できるだけそれに近いものを目指せば、ちょうど具合のいいものができるのではなかろうか。

 

 吉田良氏の「吉田式」やアイミ氏の「はじめて作る球体関節人形」などでは、ひと回り小振りなスチロール球にラドールを被せる、という方法が紹介されている。(「吉田式Ⅱ」ではこうして作った球をさらにパイプにヤスリを貼り付けて整形する方法が紹介されている。)だが、平らに伸ばしたラドールを均等にスチロール球に被せるのは案外むずかしい。もう少し、精度の高いやり方はないか。

 

 ということで、そこそこ‘真球’っぽい球を作ることを試みてみた。

 

 

 5ミリ刻みなら、木製などの球を入手するのは容易だ。

 

 20ミリから60ミリの球が揃った。

 (もちろん、真球には程遠いし、意外に歪みもある。だが、まあ許容範囲か。)

 

 

 半球の雌型を取る。

 (頻繁に使用するなら、硬度の高い石膏が理想。ここでは歯科用の石膏を使用。)


 

 ラドールで均一な厚さの‘のし餅’を作り…

 

 雌型に押し付ける。(ここで表面にクラックが生じないようにすると後の処理が楽。)


 

 ひと回り小さいスチロール球を隙間がないように押し付ける。

 はみ出したラドールをカットし 一旦取り出す。

 (すべてラドールで埋めてしまうこともできるが、収縮率が大きくなり、且つ歪みも生じやすい。乾燥にも時間を要する。)


 

 未完の半球部分を〈少しずつ〉埋めていく。(ある程度乾燥させながら進めると作業しやすいが、乾燥させすぎると収縮の誤差-歪みが生じやすい。)


 

 生渇きの部分を指で押してしまわないよう注意。

 

 まあ、まずまずの球になったのではなかろうか。


 

だが、都合よく5ミリ刻みの球で事足りるとは限らない。

 

 そこで、直径2ミリ大きな球を作るなら ―

 1ミリの厚さの‘のし餅’を作り小片にカットしてこれを先の球に貼り付ける。(できるだけ隙間のないように。)大小のピースを組み合わせても。


 

 

 この隙間にラドールを塗り込んでいく。


 

 

 なお残った凹みにさらにラドールを塗り込んで平らに。

 

 表面を紙やすりで‘整地’して完成。

 

 関節凹。

 大きめの凹型の受けを作り、そのところどころに緩めのラドールを配置。そこにラップを被せた球を押し付ける。


良い姿勢は良い球から ― ですかね?